いつもと同じように生活をしていても、実は子供の肌の潤いや角質内の水分量は大きく変化しています。
そこで今回は、子供の乾燥肌に影響を及ぼす5つの原因を紹介します。
乾燥肌を引き起こす5つの原因について
子供の乾燥肌は、冬などの気温が低くなった時期に発症しやすいと言われてきましたが、近年の生活環境の変化によって、季節は関係なく、年中肌の乾燥に悩まされる状況になってしまいました。
また、乾燥肌になると肌のバリア機能低下し、外部からのウイルスやアレルゲンが侵入しやすくなり、結果、アトピーなどの皮膚炎に発展してしまう子供が増えています。
子供の健康的な皮膚をつくるために、乾燥肌の原因を除去した生活環境を整えてあげましょう。
原因その1・快適な室内環境が肌を悪化させている!
酷暑や厳冬の影響により、子育てにはエアコンでの室温調節がかかせないものとなりました。
しかし、暖房や冷房の過度な使用により、湿度が低下し、肌がカサカサする原因となってしまいます。皮膚科では、エアコンとお肌の乾燥の関係性について、以下のように述べています。
エアコンや扇風機の影響で室内は乾燥しますので、知らず知らずのうちに皮脂が乾いていき、角質層がもろい状態になっていきます。
そこに更に、エアコンから出る風が吹き付けるようなことがあると、皮膚の水分があっという間に失われていくのです。
乾燥は皮脂を奪い角質層にダメ―ジを与えてしまいます。そしてエアコンは、肌の乾燥を悪化させてしまう原因に。
特にエアコンは石油ストーブよりも空気が乾燥し、湿度を低下させるので注意が必要です。また、季節の変わり目による気温の変化により、肌のバリア機能が著しく低下してしまいます。
パッと見ても子供の皮膚に何ら影響を感じられなくても、実は大きくダメージを受けているということが多いのです。
しかしながら、近年は気温が高く猛暑対策としてエアコンは欠かせません。いくらエアコンが乾燥の原因だからと言って、我慢すると熱中症になってしまいます。
そこで、エアコンを上手につかうための基礎知識をご紹介いたします。
原因その2・食べ物で子供が乾燥しちゃう?
健康的な皮膚を作るためには、緑黄色野菜に豊富に含まれる栄養素が必要です。
一見食べ物と皮膚は関係ないように思えますが、私たちの体は食べ物でできています。今まで母乳で栄養を摂取していた赤ちゃんは、離乳後は口から必要な栄養を摂取しなくてはなりません。
特に、子供が好きなお菓子やジュースばかりを摂取すると、肌の潤いが減り、炎症を起こす原因になってしまうのです。
乾燥肌改善に摂取したい栄養
含有食物 | 成分役割 | |
---|---|---|
ビタミンA | モロヘイヤ、うなぎ、卵など | 皮膚や粘膜を強くし、代謝を高めてくれる役割 |
ビタミンC | ピーマン、キウイ、柿などから | コラーゲンなどを作る手助けをしてくれる役割 |
たんぱく質 | 肉、魚、大豆など | 体の主成分となる角質細胞、またはバリア機能を作るために必要になります |
子供はどうしても好き嫌いが出てくるため、野菜が不足しがち。いかにこれらの食品をバランスよく取り入れるかが重要になります。
原因その3・子供の体が洗いすぎで乾燥肌に?
お風呂での洗いすぎが乾燥肌の原因となっています。肌は想像以上に刺激に弱く、簡単に傷ついてしまうのです。
洗い過ぎやこすり過ぎは乾燥肌の原因になるので、手を使って優しく洗ってあげてください。洗浄料は、肌に刺激を与えないできるだけ成分がシンプルなものがよいでしょう。
体に付着する汚れは水溶性で、ほとんどの汚れは水で洗い落とすことができます。つまり、洗浄力の高いボディソーソープでゴシゴシと体をこする必要はありません。
また、子供の頭皮をシャンプーで洗う際に、うなじや背中に付着した液体をちゃんと洗い落とさないと、皮膚に炎症を起こしてしまうことがあります。
子供の体を徹底的にキレイに洗ってあげたい気持ちを少し抑えて、優しく体を洗ってあげましょう。
原因その4・お気に入りの服のせいで乾燥してるかも
衣類は毎日肌にふれるものとして、十分に気を使ってあげる必要があります。
乾燥肌を悪化させる原因のひとつとして、子供に着せる衣類、または子供を抱きかかえる親の衣類の影響が考えられます。
冬場に子供に着せる下着としてヒートテックが人気ですが、汗を吸収しすぎる素材は、皮膚の水分を奪い、乾燥肌や湿疹の症状を引き起こす場合もあります。肌を乾燥させにくい衣類としては、木綿(コットン)が理想的であり、化繊やウールなどは摩擦により皮膚への刺激が強すぎるため、避けた方が無難でしょう。
常に子供の服の状態を確認し、気持ちよく着ることができる衣類を選んであげましょう。
原因その5・洗濯洗剤が肌に合っていないのかも
洗濯洗剤には強い洗浄力がある合成界面活性剤が配合されています。
赤ちゃんや子供の敏感な肌には、強い洗浄成分が刺激となり、肌荒れやアレルギーを起こす原因になる恐れもあります。できるだけ刺激の少ない洗浄成分の洗剤を選んであげましょう。合成界面活性剤以外にも、蛍光剤や漂白成分には注意してあげたいものです。
また、お気に入りの服をベビーローテーションし、洗濯回数が増えると衣類が固くなり、肌への刺激が強くなることもあります。
子供のアトピーが悪化してしまう環境と原因
乾燥肌に悩む子供は、肌の潤い成分が生まれつき不足していることが原因で、アトピーを併発しやすくなります。
現在アトピーに悩むお子さんも、アトピーの発症を不安に感じてるママも原因を知っておけば対策をしやすくなりますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
【まとめ】乾燥肌を悪化させる原因について
今回は乾燥肌を悪化させる4つの原因について紹介しました。
いつも以上に、子供の肌に気を使ってあげれば、乾燥肌も改善していきます。
子供の皮膚は薄く、柔らかいために、ちょっとした変化に耐えられず、炎症を引き起こしてしまう場合があります。
また、子供は生後3か月後を過ぎると、皮脂の分泌量が減少し、乾燥肌になりやすく、生活環境に影響を受けやすくなります。
健康的な皮膚を作るために、もう少し頑張りましょう!
こんな症状にお悩みではありませんか?
子供の皮膚がブツブツしてきた
子供の柔らかい肌に、細かいブツブツとした色のない鮫肌のような湿疹が出てくることはありませんか?痒みを発生させないためには、普段から皮膚を乾燥させないように心がけましょう。
子供の膝裏が赤くなっている
子供の膝裏が赤くなっていると、アトピーや何かの感染症ではないのかと不安になってしまいますよね。子供の膝裏は皮膚が柔らかく、また擦れやすい部分でもあるので、炎症を起こしやすくなります。
子供の手荒れがひどい
寒くなってくると、お子さんの手がガサガサしたり、あかぎれたりすることはありませんか?皮膚を守っている皮脂という油膜が剥がれてしまい、刺激を受けやすくなっている状態です。
皮膚が赤くかぶれてくる
汗やホコリ、衣類など、ある特定の物に触れることで湿疹や腫れを起こすこともあります。接触性皮膚炎は、アレルギータイプのものと非アレルギータイプとに分類されますので、チェックしてみてください。