
赤いあざは血管の異常によって起きる症状です。通常、成長と共に消失してしまいますが、まれに大きな病気に発展することもあります。
そこで今回は、赤ちゃんの赤いあざの受診のタイミングとケア方法について紹介します。
赤ちゃんの赤いあざの原因は血管の異常によるもの
赤いあざは「血管腫(けっかんしゅ)」と呼ばれ、原因は胎内で毛細血管が作られていく過程で異常が起こってしまったために、あざができてしまいます。人間の体の中には1,500億本もの毛細血管があり、その中の数か所の異常ですので、多くの場合は心配はありません。
しかし、赤いあざの中には成長とともに体に悪影響を及ぼすものもありますので、詳しい症状と受診のタイミングを紹介していきます。
病気になる原因に!赤ちゃんのこんな赤いあざは受診が必要
こんなときは皮膚科を受診しよう
- 赤いあざが目の周りにまで広がっている
- 真っ赤なあざが血の塊のように膨らんでいる
多くの場合は年齢と同時にあざが消えていくので心配いりませんが、あざの中でも将来的に健康に関わる恐れがあるのは、海綿状血管腫(かいめんじょうけっかんしゅ)と単純性血管腫(たんじゅんせいけっかんしゅ)、いちご状血管腫の3つです。
1.真っ赤なあざが盛り上がる海綿状血管腫
発症時期:生まれつき
皮膚が真っ赤に盛り上がっているようなあざを見つけたら受診しましょう。血管の奇形によるあざで、中に血液を含んでいるため、盛り上がってみえます。自然には消えませんので、一度お医者さんに診てもらいましょう。
2.顔を中心に広がる単純性血管腫
発症時期:生まれつき
境目のない痣が、顔の片側半分に大きく広がっているときは、すぐに受診しましょう。この単純性血管腫は、自然には消えません。目の近辺が赤くなっているときは、視力に関わる病気が潜んでいることもありますので、場合によっては治療が必要です。
3.赤い斑点が盛り上がってくるいちご状血管腫
発症時期:生後数日~30日
はじめは赤い斑点ですが、内出血のように赤く大きくなり、まるでいちごのように見えてしまうあざです。いちご血管腫の75%は7才までに消えてしまいますが、まれに大きくなったり消えずに残ることもあります。
いちご血管腫は発症部位によって健康に害を及ぼします。目元や口のまわり、陰部にできていたら治療が必要になります。
赤ちゃんの足できた赤いあざは消えにくい
あざの中で赤ちゃんの足にできやすいのは、単純性血管腫です。
単純性血管腫は目の周りでなければ、大きく健康に害を及ぼすことはありませんが、自然に消えてなくなることもありません。あざを消す治療は、皮膚が薄い子供の頃に行うのがいいと言われています。
気になる場合は、早目に専門機関で相談してみましょう。
健康にあまり害がない赤ちゃんの赤いあざ
赤ちゃんにできる赤いあざの中でも、健康に害がないものもあります。受診の必要がないあざについてみていきましょう。
うなじに赤いあざができるウンナ母斑
ウンナ母斑はうなじの近辺にできる赤い痣です。消えにくいあざで、3才ころまでに消えなければ一生残りますが、健康に害はありません。髪に隠れるため気づかずに治療しない子も。
母斑は血管腫とは違い、新生児の20~30%に見られるあざです。大抵の場合は1年以内に消えてなくなりますが、ウンナ母斑のうち50%は消えずに残ります。レーザー治療で取ることもできますが、見えにくい場所であるため気にすることもないでしょう。
6才ころまでに消える!赤ちゃんの顔のピンクのあざ
顔の中央にできる皮膚とあざの境界線がぼやけているピンクのあざは、サーモンパッチと呼ばれ10才になる頃には90%の確率であざが消えてしまいます。赤ちゃんの30%がこのサーモンパッチを持っています。
普段は何もないように見えますが、泣いたり、寒くなったりすると目の周りが赤くことも。気にならなければ治療しなくても大丈夫です。
まとめ
- 盛り上がったような真っ赤なあざは、受診が必要
- あざの治療は早いうちに
- 泣いたり寒くなったりするときにできるあざは、10才までには消える
赤ちゃんのあざの多くは心配する必要はありませんが、赤ちゃんの健やかな成長を願うからこそどうしても気になってしまいますよね。
「健康に害がないなら、どうして経過をみなきゃいけないんだ!」と嘆くときもあると思います。
不安で仕方がないときは、病院を変えて受診してみるのもひとつの手段です。お医者さんの前で聞きたいことが聞けないときは、メモ書きして看護師さんに渡すなどしてみましょう。
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