では、なぜこのような体質になってしまうのでしょうか。このページでは、乾燥肌になりやすい子の体質についてご紹介します。
乾燥肌になりやすい体質とは
乾燥肌になりやすい子は、「セラミド不足」。
セラミドが失われた肌は水分を保持できなくなり、ガサガサと老人のような皮膚になってしまいます。つまり、体内の水分が不足しているからではなく、潤いが不足しているために肌が乾燥してしまうのが、乾燥肌の原因です。
肌の潤いを保つ役割を担っている成分のひとつがセラミドです。体内の水分を吸収し、皮膚にある角質細胞と細胞をつなぐ働きがあり、肌の潤いを保っています。このようにセラミドが不足することで、どのような影響が出てくるのでしょうか。
乾燥肌になりやすい体質の特徴4つ
実は、セラミドが不足しやすい子は、以下のような特徴があります。
- アレルギー体質
- バリア機能が低下
- 突然性
- 遺伝性
では、上記の体質について順番にみていきましょう。
1・アレルギー体質気味
乾燥肌になると、肌のバリア機能が低下し、傷ついた皮膚から外部のアレルゲンが侵入しやすくなります。その結果、アレルギー症状を高めてしまうことを「経皮感作」と言います。
ハウスダストや食物などに対して免疫が働き、アレルギー反応を起こす体質になってしまうことを「感作」と言います。「経皮」とは「皮膚から」という意味で、皮膚についたものが原因でアレルギーになってしまうことを意味しています。
町田市医師会のウェブサイトによると、皮膚からのアレルゲンの侵入はアトピー性皮膚炎の発症を高めてしまう恐れがあるそうです。
生まれつき何らかのアレルギーを持っているお子さんは、アレルゲンを除去するだけでなく、肌のバリア機能を強化するためのスキンケアが重要となります。
2・バリア機能の低下
皮膚は非常に優秀なシステムで、365日24時間、体を守っています。
肌のバリア機能は太陽の光もほとんど通さず、カビの繁殖も防ぎ、気温の変化にも耐え、必要なものを作ってくれています。
この機能が低下すると、様々な肌トラブルは発生してしまうため、乾燥肌対策には肌のバリア機能の強化は欠かせません。
ところで、一言で「肌のバリア機能を強化する」と言っても、具体的にどう対策を取ればいいのでしょうか。
まずは肌のバリア機能について詳しく紹介したいと思います。
3・何の前触れもなく突然乾燥肌になる子も
今まで何の異常もなかったのに、ある日突然、乾燥肌になってしまう子もいます。
赤ちゃんは生まれてから生後3か月は皮脂の分泌が多く、乳児脂漏性湿疹などの炎症を起こしやすいのですが、それを過ぎると皮脂分泌が急に少なくなり乾燥しやすくなります。
さらには、子供は思春期が近づくと、ホルモンの影響によりまた皮脂の分泌が多くなります。
突然乾燥肌になってしまう子供の特徴と原因について詳しく紹介したいと思います。
4・遺伝によるもの
肌質は遺伝します。特にアレルギーやアトピーは遺伝的傾向が強く、70~90%の確率で遺伝すると言われています。
アトピーとはアレルギーとほぼ同じ意味の言葉ですが、より正確にはアレルギーの中でも、特に遺伝傾向が強く、片親がアレルギー体質の場合、60~70%、両親の場合は、90%ほどの確率で遺伝します。乾燥肌、刺激に反応しやすい皮膚、かゆみを感じやすい性質、心理的ストレス、外部からの物理的な刺激など、いろいろな要素が関係していて、複数の原因が重なると症状が出てくると考えられます。
くろだ内科クリニックによると、遺伝的要因は両親ともにアレルギー体質であった場合は90%の確率で遺伝し、父親か母親のみがアレルギー体質であった場合は60~70%の確率で遺伝するようです。以外と高確率ですね。
ただし、最近では遺伝的要因がない人でもアレルギーやアトピーを発症する人が増えているようです。環境的な要因も強く関係しているため、遺伝性や季節を問わずスキンケアしていくことが求められます。
アトピーになりやすい赤ちゃんの体質について
アトピー性皮膚炎になりやすい赤ちゃんとその予防策について紹介しています。
タイプごとにケアすれば治りが早くなる
このように目には見えませんが、子供の皮膚の内部では大きな変化が起こっています。
また、子供の乾燥肌の体質でも紹介した通り、元々乾燥肌になりやすい子供が、何かのキッカケで肌トラブルを起こしてしまうことも考えられます。
乾燥肌になりやすい子供の特徴は、角質内の水分の違いにあります。
乾燥肌になりやすいしっかり原因をつきとめ、それに見合ったケアを続ければ、アレルギーなどがあったとしてもトラブルを極端に減らすことは可能ですので、頑張ってケアを続けていきましょう。
こんな症状にお悩みではありませんか?
子供の皮膚がブツブツしてきた
子供の柔らかい肌に、細かいブツブツとした色のない鮫肌のような湿疹が出てくることはありませんか?痒みを発生させないためには、普段から皮膚を乾燥させないように心がけましょう。
子供の膝裏が赤くなっている
子供の膝裏が赤くなっていると、アトピーや何かの感染症ではないのかと不安になってしまいますよね。子供の膝裏は皮膚が柔らかく、また擦れやすい部分でもあるので、炎症を起こしやすくなります。
子供の手荒れがひどい
寒くなってくると、お子さんの手がガサガサしたり、あかぎれたりすることはありませんか?皮膚を守っている皮脂という油膜が剥がれてしまい、刺激を受けやすくなっている状態です。
皮膚が赤くかぶれてくる
汗やホコリ、衣類など、ある特定の物に触れることで湿疹や腫れを起こすこともあります。接触性皮膚炎は、アレルギータイプのものと非アレルギータイプとに分類されますので、チェックしてみてください。